ここでは、漢方薬をこれから購入するにあたり、失敗しない為には、どうしたら良いのか?について、
触れてみたいと思います。

それには、皆様の体質にあった、漢方薬がどのような流れで、調剤されるのかを知って頂くのが、
一番だと思います。



突然ですが…、

かつら、葬儀屋、住宅リフォーム、美容整形、引っ越し、浮気調査、家のトイレや水回りのトラブル…

これらの職種に共通してくる、「キーワード」は、何だかお解りでしょうか?

それは…


「今すぐ問題を解決したい!」
「抱えている悩みが深い…」
「人に知られずに、何とか治したい…」 
などです。


そして、こうした業種は、得てして顧客とのトラブル、事件、訴訟などが、多い業界でもあります。
記憶に新しい所では、マンション耐震偽装問題、お年寄りを狙ったリフォーム詐欺、などがありました。


実は、健康食品・漢方薬などの健康産業も、ここに当てはまります。

例えば、「ガンが消滅した、驚異の○×」、「即効、○×で10日間で、5キロのダイエットに成功!」などですが、直接生命に関わりがなければ、諦めもつきますが、近年、ヤセを目的とした、「中国産の健康食品」の、生薬成分の、「麻黄」(マオウ)の中に含まれる、有効成分:エフェドリンの過剰摂取で、死亡例まで報告されています。このエフェドリンには、興奮作用を有し、心臓に負担をかけてしまった事が誘因のようです。以上の事から、

トラブルになる原因は、ハッキリしています。それは、


「今すぐ、購入・契約したいのに、消費者の知識がとても少なく、その割には、大きな期待・希望を持っている。」と言う事です。


こうした業界では、消費者側は、信頼関係が崩れるまでは、「解らないから、お任せしまーす」と、売り手の言いなりになってしまいがちです。そして、一旦、イメージと違う仕上がりや、法外な見積もりが出てくると、たとえ売り手側に明確な悪意がなくても、「そんな事聞いてない!」、「最初の話と全然違う」、と言った説明不足や誤解によるトラブルが起こりやすい背景があります。

こうした、トラブルを未然に防ぐ、簡単な対処法があります。


それは、


お客様自身が、自分にあった漢方薬が、どのようにして選ばれていくのかと言う事を、事前の知識として充分に知っておいて頂く事だと思います。


しかしながら、漢方薬を初めて導入しようと検討されている方にとって、


漢方薬に挑戦してみたいけれど、
誰も周りに相談する人がいないのは、当たり前の事です。



健康雑誌には、風邪の引き初めには、葛根湯とか、
更年期障害には、桂枝茯苓丸が良い等の情報はあります。

テレビ番組でも、「あるある大○典」などで、身体に有益な栄養素や健康法の情報が提供されます

しかし、


「どの情報が、自分の体質に本当に合っているのか?」


と言う問題に対する答えは、どこにもありません。


探さなければなりません…。


失敗しない漢方薬選びの最初は、繰り返しになりますが、皆様にご提供する漢方薬が、どのように調剤されているのか?と言う一連の過程を、消費者側が知識として学ぶ事だと思います。
少々専門的な表現も出てくるかも知れませんが、出来るだけ解りやすく解説してみます。流し読みするだけなら、5分もかかりません。是非、ご一読下さいませ。


皆様の体質にあった漢方薬を調剤する過程には、大別して、2種類あります。

1.病名から類推して、適切な漢方薬を考える、「病名漢方」
2.身体に現れた色々な変調をくみ取り、証を立ててから、適切な漢方薬を考える「弁証論治」


それぞれの詳細と特長を考えてみましょう。


1.「病名漢方」は、いわば、紳士服の量販店にある、出来合いのスーツと考えれば解り安いでしょう。既製品の中から、身長、サイズに応じて、自分に一番合った物を選びます。

我々漢方薬を学ぶ者にとって、最初に手にするものは、もしかしたら、漢方薬のメーカーから配布される、医療用漢方製剤の手帳サイズの小冊子かもしれません。この手引きの中には、それぞれの漢方薬の効果効能、生薬構成、注意事項などが記載されています。

簡単に言えば、漢方に関する、「虎の巻」、「アンチョコ」の様なものです。

例えば、T社から出ている手帳には…

「感冒」(カゼの事です)の漢方薬は、14種類が記載されています。同様に、
「高血圧症」には、7種類が記載されています。

もし、カゼで苦しんでいるお客様が来店した時、私たち薬剤師は、上記の14種類の中から、どのように絞り込んでいくのでしょう?  決して…、

「どれにしようかな?天の神様の言うとおり…」と、上から順番に当てずっぽうで決めている訳ではありません。

次のステップとして、14種類が記載されている漢方薬のページを開いてみるんです。すると…、


「葛根湯」(カッコントウ)の欄には、このように記載されています。
自然発汗がなく、頭痛、発熱、悪寒(さむけ)、肩凝りを伴う比較的体力があるもの…

また、同じカゼの漢方薬でも、

「小青竜湯」(ショウセイリュウトウ)には、このように書かれています。
水様の痰、水様の鼻水、鼻づまり、くしゃみ、喘鳴、咳き込み等を伴うもの

と記載されています。我々薬剤師は、医師ではないので、お客様の身体に触れるような、診察行為や、病気の診断行為は認められておりません。
出来る事は、店頭で、お客様の様子や、お悩みの状態をお伺いして、一番該当する項目に近い、漢方薬を調剤して薦めています。







如何でしょう?舞台裏は、拍子抜けするくらい、簡便ですね


店の裏で、薬剤師が手帳を広げて、焦りながら、これにしてみようかな?などと、考えあぐねている姿を想像すると、少し滑稽だったりします。結局の所…、


病名漢方は、「病名」というキーワードを、
「医療用漢方製剤の手帳」というデータベースから検索して、
出て来た検索結果から目的の情報を得ているに過ぎません。



漢方薬に関する専門書を何冊も熟読しなくても、取り敢えず、漢方薬を考える事は出来ます。

しかしながら、「病名漢方」は、多くの漢方専門家が推奨していません。私も漢方の勉強を始めた頃に、先輩の方から、病名漢方は出来るだけ慎むようにと教わりました。


なぜ、病名漢方は敬遠されてしまうのでしょうか?


私なりに解釈すると、以下のようになります。


「病」が何故引き起こされているのか?その原因を考慮せず、
かつ、何故その漢方薬を考慮したのか、理由付けも特定されないからです。さらに、体質が徐々に変化して、次に、違う漢方薬に変更する際、「病名漢方」だけでは、選択肢が狭くなってしまう。

事が上げられます。

一例を挙げてみましょう。

東洋思想の解釈では、風邪から起こる、発熱一つを例に挙げてみても、

「病」は色々なタイプ別に分かれています。

漢方の解釈で、風邪の発熱を分類すると以下のようになります。そして、それぞれに見合った漢方薬が、推奨方剤として上げられています。以下の専門用語に、どういう意味があるのかは、現時点で、あまり深く考えなくてもOKです。漢字の表す意味から、何となくイメージして頂ければ十分です。

【タイプ別】 風邪による発熱の漢方薬の一例

1.表寒証には→葛根湯(カッコントウ)
2.表熱証には→荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
3.裏熱証には→温清飲(ウンセイイン)
4.気虚証には→人参養栄湯(ニンジンヨウエイトウ)
5.気滞証には→加味逍遙散(カミショウヨウサン)
6.津虚証には→滋陰降火湯(ジインコウカトウ)
7.痰飲証には→竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)

以上のように、病名漢方では、最初の段階で、そのタイプを見誤ると、正しい漢方薬を考える事が困難になるばかりでなく、逆の特性を持つ体質の人に、誤った漢方薬を調剤してしまうと、体調を崩す事さえ考えられます。

病名漢方にあまり頼りすぎると、「お客様の抱えている一番のお悩み」にだけ着目する事となり、その内面に隠れている、病の本質にたどり着く事が難しくなります。

「漢方薬が効いた」、「全然効かなかった」の分かれ目が、実はこんな所にあるのかも知れません。

しかし、

私は、
「病名漢方」の全てを否定するつもりはありません。


長年の試行錯誤の末、比較的簡便に、当たらずとも遠からずの漢方薬に、たどり着けるように考え出された、先人達の智恵と工夫が、そこにはあります。適材適所で、上手く用いていけば、まだまだ、病名漢方にも、その出番はあると思います。


次に

2.
「弁証論治」(ベンショウロンチ)の特長について考えてみましょう。これは、読んで字のごとく、「証」(体質)の弁を立てて、治法を論ずる…、と解釈できます。前述した、紳士服に例えるなら、身体のサイズを細かく測り、そこから得られた情報からピッタリの服を作り出す、オーダーメードスーツに近いものです。


「病」は、本当の病気になる、ずーと前から身体の各所に、わずかな変調のシグナルを発しています。


そうした変化を事前にくみとり、病の本質にたどり着き、「証」を見極めて、バランスを崩した体質を整える目的で、適切な漢方を考えるのが、「弁証論治」です。

こうした概念を、
東洋思想では、「未病治」(ミビョウチ)と称します。


例えば、高血圧症の方は、未病な時期に、赤ら顔、目の充血、口が渇く、肩がこる、薄毛になる、性格が短気、耳鳴り、筋肉のケイレンなど、身体の随所に変化が現れてきます。そうして、私たち薬剤師は、得られた情報を総動員して、「証」と言う体質を判定します。その上で、証に適応した漢方を考える事によって、身体が抱えているアンバランスな部分が、穏やかに整ってきます。


「弁証論治」の漢方薬は、前述した「病名漢方」とは、全く逆の過程を取ります。

1.まず、
なぜ、病が引き起こされたか?その原因を類推します。
2.次いで、お客様がチェックした項目を総合的に判断して、
弁証を立案します。
3.弁証に基づいて、
体質を整える漢方薬を調剤します。
4.経時的に弁証は変化していきますので、1ー3のルーチンを再考察して、
漢方薬を見直します。






東洋思想に於ける「弁証論治」とは…、

「個」の身体情報を重視して、疾病の法則を把握する事です。


すなわち、

1.何が?………気、血、水、陰、陽、精
2.何処で?……肝、心、脾、肺、腎、胆、小腸、胃、大腸、膀胱
3.どの様に?…表、裏、虚、実、寒、熱、平


これら、23の因子の組み合わせにより、何が→何処で→どの様に、と言う流れを確認しながら、


「証」をとことん追求して行く事なのです。


例えば、「肺」の「気」が「虚」していれば…、「肺気虚証」となります。


非常に、論理的です。納得できます。


いかがでしたでしょうか?

皆様の抱えている、お悩みの状態を、ここまで詳しく把握して、 はじめて適切な漢方薬を調剤する事が出来るのです。

ポスト漢方薬局では、「弁証論治」を基本として、「病名漢方」も程よく織り交ぜながら、安全で信頼できる煎じ漢方薬の調合・製造に、今後とも取り組んでいきます。


申し込みいただいたお客様には、ただ単に漢方薬だけを販売するのではなく、なぜ、この漢方薬にしたのか?…について、アナタの「証」など、その根拠を提示して、全てファイルにして、情報提供致します。


漢方ファイルの見本画像です

本物の生薬のサンプルを、少量差し上げます。それぞれ生薬の持つ成分、処方構成、等々、
自分がどういう薬を服用しているのか?情報提供します!






是非、この機会に、「煎じ漢方薬」をご用命下さいませ。スタッフ一同心よりお待ち申し上げます。



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「最後に…裕子からの一言」
 もご一読下さいませ

これからも、一人でも多くのお客様と知り合いになり、健全で安全な漢方薬の供給に努力して参ります。
浅学非才ではありますが、今後とも宜しくお願い申し上げます。(店主:照沼裕子)






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